sing一座劇場

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  • 1 sing 2017-11-30 22:46:34 jmfhDhpk8yEiAY

    『亜種特異点Ⅳ 禁忌降臨庭園セイレム』に触発されたので、お話を書いてみました。セイレム中での劇みたいな感じで進んでいくつもりです。
    ほぼFGOと関係ないような内容ではありますし、文章もおぼつかない為良い出来とは言えませんが、それでも良い方はこのまま読み進めてください

  • 2 sing 2017-11-30 22:52:08 jmfhDhpk8yEiAY

    …えー、コホン。

    ご閲覧の皆様。お越しくださって、
    ありがとうございます。
    今回お話しするのはとある村で暮らす
    ある少女と悪魔のお話です。

    話を始める前に幾つかお願いしたい点があります。

    まず、これは
    『亜種特異点Ⅳ 禁忌降臨庭園セイレム』を参考にしたお話となっております。
    ですので、セイレムと似たようなお話もあり、
    セイレムのストーリーのネタバレが少しあるかと思います。
    ネタバレを好まない方は退出して頂くか、覚悟して読んでください。

    次に、
    この作品には史実にはない悪魔が登場します。
    オリジナルの存在があまり好まれない方は、退出して頂くか、覚悟して読んでください。

    最後に、
    このお話は劇であるためサーヴァントの名前が一切出て来ません。
    皆様のカルデアにいるサーヴァントの誰かがその役をしている、とお考えください。

    以上、3点のお願いを了承できる方はそのままお読みください。


    それでは、開演します。
    題名は
    『少女と薔薇の悪魔』です

  • 3 sing 2017-11-30 22:55:08 jmfhDhpk8yEiAY

    ─昔、
    とある村で元気に暮らしている少女がいました。
    名を『アリス』と言います。

    アリスは誰に対しても分け隔てなく接し、
    友達が多くおりました。
    両親はいませんが、叔父と家政婦である『ミリー』と共に暮らしていました。
    村の人達も優しく、それはそれは幸せに暮らしていました。


    ─そんなある日の事。

    好奇心旺盛なアリスは森の奥深くまで来てしまいます。

    アリス「…奥まで来るとさすがに怖いわ…」

    アリスは引き返そうとしました。
    すると、脇道の方に綺麗な薔薇が咲いているのが見えました。

    アリス「まぁ!綺麗なお花!」

    アリスはその花をよく見ようと近づきました。
    そのとき、

    ?「あら、誰かしら。こんな所に来る物好きは」

    奥の方で声が聞こえました。

    アリス「え…?あ、あなたはだあれ?」

    アリスは震えながら声の方に問いかけます。

    ?「私?私は─」

    突然、アリスの目の前に女性が現れました。

    ?「私はローズ。簡単に言えば…悪魔よ」

    アリス「ひっ─」

    ローズ「あぁ、そんなに怖がらないで。貴女を食べようだなんて思っていないわ」

    アリス「ほ、ほんと?」

    ローズ「えぇ。私、子供は好きなの。それに私は人間そのものを主食にしてる訳ではないから」

    アリス「ほ、ほんとのほんとに、食べない?」

    ローズ「ほんとのほんとよ。神に誓って、貴女を食べないと断言するわ」

    アリス「…くすっ、悪魔が神に誓う、なんておかしいわ」

    ローズ「…あら、それもそうね。ふふっ」

    …それから二人はすぐに打ち解け、
    友達になりました。


    ローズ「…あら、もうこんなに暗く…そろそろ貴女は帰りなさい」

    アリス「えー…もっとお話したいわ」

    ローズ「駄目よ。夜は怖ーい化物がうろつく時間だもの。早く帰らないとその化物に食べられちゃうわよ」

    アリス「えぇっ!?それはイヤ!!
    …でもまだお話したいわ…」

    ローズ「ふふっ、安心なさい。私はしばらくここにいるつもりだから。話がしたくなったらいつでも来るといいわ」

    アリス「ほ、ほんと?またお話してくれる?」

    ローズ「えぇ、約束するわ。だからお帰りなさい。出口までの道しるべを付けておいてあげるから」

    アリス「…わかったわ。それじゃあ、またお話してちょうだいね!」

    …そうして、アリスは咲かれた薔薇の花を道しるべに森を出て、家に帰りました。

    新しい友達が出来て、
    嬉しくてしょうがないアリス。

    この時までは幸せでした。

    そう、『この時まで』は。

  • 4 sing 2017-11-30 22:57:24 jmfhDhpk8yEiAY

    ─翌日。

    アリスの友達の一人が病にかかりました。
    医者に診てもらいましたが、原因が解らない謎の病のようでした。
    もしかしたら数日安静にしていれば治るかもしれない。そう思い経過を見ることにしました。

    その翌日。
    その子は目から血を流しながら死んでいました。
    突然の死に医者やその子の両親は呆然としていました。

    信じられない。この間まで元気だった子供がたった2日で死んでしまうなんて。と…

    子供が謎の病で死んだ。
    それは瞬く間に村中に知れ渡りました。

    その話を聞いたある人はこう言いました。

    「もしかしたら悪魔の仕業ではないのか」

    まさか、そんな…
    村の人達はその話を信じはしませんでした。

    ですが、あれから次々と子供や、大人もその謎の病にかかり、翌日に死んでいきます。

    さすがにただ事ではないと思った村の人達は教会に集まりました。


    「やはり悪魔の仕業ではないのか!」
    「そんな悪魔なんておとぎ話の話じゃ…」
    「でも実際に私の子供は死んだのよ!
    目から血を流しながら!死んでいたの!」
    「俺の妻も死んだ…その病ってやつに…」
    「いや、これは病なんかじゃない」

    「悪魔だ。悪魔がこの村にいるんだ!」

    「…でもどうやって悪魔は現れた?」
    「きっと呼び出した者がいる筈だ」
    「魔術を扱える者。つまり魔女だ」

    「魔女がこの村にいる。
    そして俺達を皆殺しにしようとしているんだ!」


    …そんな話が教会で行われている頃。
    アリスは森の奥に、悪魔であるローズに会いに来ていました。

    アリス「…うっ…ぐすっ…
    最近ね、村の人が死んでいくの。私の友だちも何人か死んだの。謎の病で死んでいったの…」

    ローズ「…そう」

    アリス「もう…もう嫌だわ。誰かが死んでいくのは見たくないわ。お墓が増えるのはもう嫌…」

    ローズ「…可哀想ね」

    アリス「うぅっ…ねぇローズ?
    もう死なないわよね?
    もう誰も死んだりしないわよね?ね?」

    ローズ「それは…私にも解らないわ。
    悪魔は万能ではないもの」

    アリス「そんな…」

    ローズ「…でもアリス。
    貴女が現実を受け入れる事が出来るなら…
    この悲しみ、苦しみから解放されるかもしれない」

    アリス「現実を、受け入れる…?
    嫌だわ。大切な人が、皆、皆死んでいく。
    それを受け入れるなんて嫌、嫌だわ。なんでそんな酷いことが言えるの?」

    ローズ「…」

    アリス「もういいわ。ローズなんて知らない!」

    アリスは泣きながら走って森の外の方へ行きました。

    ローズ「…本当に可哀想ね」


    『可哀想』
    悪魔がそう言った本当の意味に、アリスはまだ気づいていませんでした。

  • 5 sing 2017-11-30 22:59:35 jmfhDhpk8yEiAY

    ─アリスが家に帰ったとき、家政婦のミリーが家に居ない事に気がつきました。

    アリス「ねぇ叔父様。ミリーは何処に行ったの?」

    叔父「あぁ、…実はな、アリス…

    ミリーは今監獄にいるんだよ」

    アリス「え……?
    どうして…ミリーは何か悪いことしたの?」

    叔父「いや、それはまだ解っていないが…」

    アリス「だったら出してあげて!ミリーが悪いことするなんて、そんなのありえないわ!」

    叔父「そう言われても、どうしようもなかったんだ…
    最近、村の人が次々に死んでいっただろう?それが魔女の仕業ではないのか、という話になって…その疑いがミリーや他の者にかかったようだ…」

    アリス「ミリーが魔女?ありえないわ!ミリーは優しくて、よく村の外の話をしてくれて…!
    なんでっ!なんでミリーが捕まらなくてはならないの!!」

    叔父「お、落ち着いてアリス…!」


    …その翌日…

    ミリーが自分が魔女であると、
    悪魔と契約をしたと自白したという知らせが来ました。

    そして、

    その日の内に処刑されるとも。

    アリス「そんな…!」

    アリスは急いで丘の方へ走りました。

    もしかしたらまだ間に合うかもしれない…
    ミリーの処刑を止められるかもしれない…
    そんな希望をもって。


    しかし、


    アリスが丘に着いたとき、

    ミリーの処刑はすでに実行された後でした。

  • 6 sing 2017-11-30 23:03:21 jmfhDhpk8yEiAY

    ─ミリーが死んだ。
    魔女の疑いをかけられて処刑された。

    その事が、アリスにはとても悲しくて、
    辛くて、仕方がありませんでした。

    いつの間にか、アリスは森の奥に来ていました。

    アリス「…ミリーが死んだの。
    私の家の家政婦で、とても優しかったミリーが処刑されたの。
    ミリーが魔女なんて…
    それに村の皆を殺すつもりだったなんて…そんなのありえない。その筈なのに…」

    ローズ「アリス…」

    アリス「どうしてなの?
    どうしてこんなに悲しいことがいっぱいおこるの?
    もう嫌。嫌だわ。
    嫌嫌嫌嫌嫌いやいやいやいやいやイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!!」

    ローズ「…ねぇアリス。貴女、まだ見えてないの?」

    アリス「…見えてないって、何が?」

    ローズ「『現実』よ。この世界が見えてないの?」

    アリス「この世界…?何を言っているの…?」

    ローズ「よく見なさいアリス。
    この世界を、真っ赤に染まったこの大地を。
    この空を。
    そして…貴女自身を」


    その瞬間、
    アリスの見ていた景色が一瞬に変わりました。

    ミリーが処刑された丘に、
    いつの間にか立っていました。
    空は赤黒く、地面に生えた草もまるで血を被ったように真っ赤に染まっていました。
    見下ろすとそこには家は1つも見えず、
    そこにあるのは十字架ばかり。
    そして…
    後ろを振り返ると絞首台が目の前にあります。

    ローズ「やっと見えたのね、アリス」

    何処かで悪魔の声が聞こえます。

    アリス「ここは…どこ…?ここはどこなの…?」

    ローズ「ここはあの村よ。
    随分昔に貴女に滅ぼされたあの村」

    アリス「え…?」

    私が、滅ぼした?
    何を言っているの?

    アリスは訳が解らなくなりました。

    ローズ「貴女はね、ずっとここで夢を見ていたのよ。
    この村で、幸せに暮らしていた時。
    謎の病で次々と村の人が死んでいった時。
    そして貴女の大切な人達が処刑された時。
    ずっと繰り返していたのよ。貴女の世界で」

    夢…?
    悪魔の言っている事が解らず、ふと自分の手の平を見てみました。

    その手は真っ赤な血で汚れていました。

    アリス「───!」

    アリスは何かを思い出したような気がしました。
    でもそれはすぐに消えていきます。
    そもそも自分が誰で、何をしたかったのか、何を聞きたかったのかも解らなくなってきました。

    ローズ「でもそれはただの夢…
    現実はただ血に染まった大地がそこにあるだけ。

    そしてそれを望んだのは…

    アリス、貴女なのよ」

    アリス「わた、し、が…?」

    ローズ「…強い願い、強い望みは、
    時に人を狂わせる。その結果貴女は村の人達全てを殺してしまった。
    可哀想ね…
    自分のした事に理解が追い付かなくなって、ここでずっと夢を見てるなんて…」

    アリスはどんどん意識を無くしていきました。

    現実から逃げるように。
    目の前の景色を殺すように。

    薄れ行く意識の中で微かに悪魔の声が聞こえました。

    ローズ「本当に…哀れなものね、人間は…」


    アリスは再び夢の中へ堕ちていきました。
    そして…2度と目覚める事はありませんでした。


    目を閉じたアリスを悪魔は、
    哀れむような顔をして眺めた後、
    静かに消えていきました。


    おしまい

  • 7 sing 2017-11-30 23:04:47 jmfhDhpk8yEiAY

    …さて、これでこのお話は終わりです。
    ご閲覧、ありがとうございました。

    このお話を読んだ後、どのように思ったのか…
    よろしければ感想をくださると私共も嬉しいです。

    それでは、また何処かでお会いしましょう。
    語り部は私、マシュ・キリエライトでした

  • 8 T 2017-12-01 12:29:33 IpeVFc8Rzq6o1qMj

    ガイア「ある意味箱庭・・・」
    アラヤ「おっと、『秘密基地作りゲームのトラウマ』のネタバレはそこまでだ弟よ」
    ガイア「やっぱりわかる人には分かっちゃうかなー」

    何か『ドグラ・マグラ』を思い出した

    • 9 sing 2017-12-01 19:49:02 jmfhDhpk8yEiAY

      >>8

      感想ありがとうございます。
      気になったので『ドグラ・マグラ』を検索してみました。
      1度読むだけでは理解できない内容で何度も読まないと解らない中毒性のある小説なのだとか…
      凄く気になります…読む時間が無いので調べるまでにとどめてますがいつか購入したいですね

      • 10 T 2017-12-01 23:55:49 h3abl0i0MPyghtr

        >>9

        漫画版?もあるらしいので是非

      • 11 T 2017-12-02 13:40:47 FxLA7QuHRiMh9xp

        >>9

        ちょっと物語の流れが似ていたもので
        (記憶喪失?・犯人は・・・■■)

  • 12 永巳 2017-12-04 18:25:13 I0uSjNtq2mwBW64i

    アリスちゃんはこうやってビデオテープを巻き戻す様に何度も繰り返して繰り返して、夢を見続けるのね…(´・ω・`)ローズさんも嘲笑ではなく哀れむ表情をしていたから、アリスちゃんに対して何かを思うことがあったのだろうか…?とても狂気染みていてどこか儚く鬱くしいお話しをありがとうございました(о´∀`о)

    • 13 sing 2017-12-05 08:16:18 yoen6ZPwTR9eSyuM

      >>12

      感想ありがとうございます。
      ローズは悪魔、アリスは人間ではありましたが、二人は仲の良い友達でありました。ローズの哀れみの表情は友達であるアリスを思っての事。
      たとえ悪魔でも全てが悪い存在ではない。私はそう思ってますのでこの終わり方にしました。
      此方こそお読みくださりありがとうございます

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